転職お役立ち情報
税理士は税のプロフェッショナルであり、税務に関する独占業務があります。
税理士になるのは簡単なことではありませんが、税理士になることで得られるメリットや開けるキャリアについてご説明していきます。
税理士になって得られるものと働き方
税理士は国家資格であり、それを取得することで得られるメリットというのは大きいです。
では、具体的に税理士になって得られるものとはどういったものなのでしょうか。
また、税理士の働き方というのは一般には知られていないので、どういった働き方があるのかについても述べていきます。
税理士という肩書
税理士という肩書を持つことによって社会的信頼度がアップします。
どこの企業や税理士事務所からも評価を得ることができ、就職や転職活動に有利になります。
特に税理士事務所では、経験のある税理士が中々見つかりづらく、人手不足になっています。
そういった事情があり、税理士の資格勉強をしながら税理士事務所で働いて、税理士試験の合格を目指す、という方がかなりいます。
こうした背景があることから、実際に税理士試験を突破して税理士になっている方の需要は高く、就職の際にとても役に立ちます。
安定した給与
税理士資格を持っている人にしかできない業務として、税務資料の作成や税務代理があります。
個人事業主や企業、各種法人は基本的に税金を納める義務があるため、税理士の仕事が無くなることはありません。
そのため税理士業界の需要は常にあり、昨今の人手不足も相まって税理士業界の職にあぶれる心配というのはまずありえません。
また、資格の年齢制限が無いため、独立開業をすることで定年退職に縛られずに働き続けることが可能です。
税理士の年収で多いのが500〜600万円台であり、比較的安定した給与が得られています。
働き方の多様性
税理士の働き方として、税理士事務所に勤務する、企業の財務部門で税理士として勤務する、独立開業するといった多様な働き方ができます。
職場によって、ドンドン働いて高収入を狙う場合や、ワークライフバランスを重視する場合といった自分の生活スタイルに合わせた働き方もできます。
税理士の最繁忙期のひとつは毎年2月16日から3月15日です。
これは確定申告の時期であるため、お客様の確定申告書の作成・税務署への提出で業務が集中するためです。
12月と1月には、年末調整の業務や法定調書の作成期限があるため、その時期に業務が集中します。
4月以降は3月決算会社の本決算と税務申告があり、こちらも忙しくなります。
これらの時期は多くの残業や土曜日出勤といったことが必要になってきます。
逆に6月〜10月までが閑散期で、基本的に業務が少ない時期となります。
この時期にまとまった休みを取る人も多いです。
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税理士の待遇と開けるキャリア
具体的に、税理士にはどういった待遇が用意されているのでしょうか。
また、税理士になることでどういったキャリアに進んでいくのでしょうか。
税理士の年収
まず、独立開業した場合と企業所属の勤務税理士では年収に大きな差があります。
独立開業した場合は、やっている業務やお客様の獲得状況によって年収がかなり違ってくるのですが、稼げている方で年収3,000万を超える一方、年収300万円の開業税理士も存在しています。
税理士事務所や企業の財務部門で働く勤務税理士の平均年収は、700万前後 になります。
実務経験の内容や経験年数によって年収に差はあるものの、独立開業と比べ年収格差はあまり無く、税理士の資格を持っていて正社員であれば、ほとんどの方が年収500万以上となっています。
また、所属している企業の規模によって、年収に200万円ほどの差がでてきます。
BIG4税理士法人や有名コンサルティングファームで働いている場合と、地方の税理士事務所で働いている場合では年収差が出やすくなります。
なお、BIG4税理士法人や有名コンサルティングファームでの仕事は基本的に激務のため、自身の希望する生活スタイルに合わせて就職先を選ぶのが良いです。
勤務税理士としてのキャリアパス
税理士事務所や企業に所属する勤務税理士のキャリアパスとして、以下のものがあります。
・大手~中堅税理士法人
M&Aや海外進出支援、株式上場支援など、特定分野のスペシャリストを目指す場合はBIG4をはじめとする大手〜中堅税理士法人への就職をおすすめします。
大手〜中堅税理士法人では業務ごとに部署がわかれていることが多く、特定分野の仕事を専門で行っていきます。
・中小規模税理士法人
中小企業や個人事業主の顧客が中心となり、労務相談や相続、経営計画策定支援など経営支援全般に横断的に関われる可能性が高いです。
中小規模税理士法人では何でもやる、と考えておいてください。
そのため、幅広い実務経験を積み重ねることを重視し、将来的に独立開業を目指したい方に適しています。
・一般事業会社
一般企業に所属し、企業の財務部門で働くという選択肢もあります。
独立開業を目指すのであれば、将来税理士として独立した後の顧客をイメージして業種や企業規模を選択するとキャリアとの親和性が高くなります。
企業で勤めあげようと考えている場合は、税理士という強みを活かしてキャリア形成できるポジションであるかが大事になってきます。
・コンサルティングファーム
クライアント企業の経営サポートに従事するコンサルティングファームも税理士の知識を活かせる職場になります。
コンサルティングファームにはいくつか種類があり、経営戦略の立案・実行をサポートする戦略系コンサルティングファーム、会計税務システムやソフトと強い関連性をもつシステムコンサルティングファーム、株式公開支援やM&A事業・事業承継支援を行う会計系コンサルティングファーム、といったものがあります。
・金融機関
お金に関する専門知識をもとに正確な計算が必要とされる金融機関も税理士が活躍しやすい職場になります。
経理部に所属する場合や、会計税務の専門家として、M&Aや事業継承のサポート、顧客の資産管理や相続・贈与に関するアドバイスを行う専門チームに配属される場合もあります。
開業税理士という道
独立開業をすることで、組織に縛られない働き方が可能になります。
以前は独立すれば最低1,000万、高所得なら3,000〜5,000万、1億越えも夢ではないと言われていた時期もありました。
現在は高所得であれば3,000万ほど、という見方が妥当です 。
日本税理士会連合会の税理士アンケートによると、開業税理士全体では年収500万円未満が26%となっています。
しかしこの中には、開業して間もない税理士や、実際には引退状態の税理士も含まれているため、やはり年収の格差がかなり大きいと考えておくのが妥当でしょう。
税理士のキャリアアップ事例
未経験ながら大手電機メーカーの税務部門に転職
Rさんは30代で税務未経験。
この電機メーカーは税務の経験が豊富な即戦力を求めており、税務未経験のRさんは書類選考さえ難しい状態でしたが、転職エージェントが先方の人事担当者に電話をいれ説得。
税理士の有資格者であることや、面接での理路整然とした受け答えで見事採用を勝ち取りました。
このように、税務未経験でも不採用になることを覚悟で挑戦することで、採用にいたる例もあります。
週3日1日6時間の正社員に
Mさんは30代で外資系税理士法人に10年勤務。
小学校低学年の子供がおり、週3日の時短勤務で正社員を希望。
通常は難しい要件ですが、外資系税理士法人でグローバルな税務に長年携わってきた経験を武器に転職活動を実施。
海外進出支援を手掛けている法人に見事採用され、週3日1日6時間の正社員という要件を獲得しました。
このように自身の経験を活かすことで、ワークライフバランスを重視した就業形態で働くことも可能になっています。
まとめ
税理士になることで社会的信用や平均以上の給与待遇、多様な働き方のキャリアパスを得ることができます。
通常は難しいと感じられるような転職希望要件だったとしても、転職エージェントを通した交渉や、会社がピンポイントで探している人材であることをアピールすることで、採用を勝ち取った事例というのもあります。
税理士資格を取得したのであれば、安易に妥協せず転職希望要件を叶えられる会社を探し、ぜひ望むキャリアを勝ち取っていってください。
Profile レックスアドバイザーズ
公認会計士・税理士等の有資格者をはじめとする会計人材専門特化した人材紹介会社。
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