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簿記2級の取得を目指している方は多いと思います。
簿記2級の合格に必要な勉強時間はどれくらいになるかご存じですか。
また、簿記2級試験の難しさ、必要となる試験対策はどういったものになるのでしょうか。
簿記2級の必要勉強時間
簿記2級に受かるためには100点満点中70点以上を取る必要があります。
試験時間は90分です。
では、この試験に受かるためには、実際どれくらいの勉強時間が必要になるでしょうか。
簿記2級に必要な勉強時間
簿記3級取得者では200〜250時間程度 。
勉強時間の確保が十分にできれば、6か月ほどで合格することができます。
簿記2級では学習範囲が広くなるため、勉強時間の確保が難しい社会人の方や子育て中の方などは通信講座などで効率よく勉強をすすめるのも手です。
講座を受けることで、必要な勉強時間を大幅に短縮することができます。
簿記初心者の場合、300〜350時間程度の勉強が必要になります。
簿記の経験が無い方は、簿記の基礎から勉強する必要があります。
そのため必要な勉強時間が増え、半年〜8か月ほどの勉強が必要になります。
独学の場合はわからない箇所を自力で解決する必要があるため、わかりやすい教材を探すといった手間があります。
また、正しい勉強法をしないと合格から離れてしまうため、勉強方法の情報収集も必要です。
簿記2級の合格率
簿記検定3級は合格率40〜50%と比較的難易度が易しい試験ですが、2級の合格率は15〜30%と一気に難易度が跳ね上がります。
2021年度に実施された第157回と第158回の合格率は、以下のとおりです。
- 2021年06月13日 第158回……24.0%
- 2021年02月28日 第157回……6%
簿記2級は、回によって合格率の変動が大きい試験です。合格率が高い回と低い回で、3倍もの差が開くことがあります。
合格率の変動が大きい理由として、簿記2級の合格基準は100点満点中の70点がとれるかどうかとなっているためです。
比較的難易度が低めの問題が出た回は合格率が高くなり、難易度が高い問題が出た回は解ける人が少なく合格率も下がってしまうということです。
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なぜ簿記2級は難易度が高いのか
簿記2級は簿記3級と比べ試験の難易度が大きく上がります。
ではなぜ簿記2級の難易度はそんなに高いのでしょうか。
その理由をのべていきます。
工業簿記が加わる
簿記2級からは問題の中に、商業簿記だけではなく工業簿記も加わります。
工業簿記とは製造業の原価管理に使われるような知識になります。
製造業で無い人は全体のイメージを持ちづらいため、とりかかりにくい科目と言えるでしょう。
工業簿記は全体像を把握し、そのうえで原価計算の流れを 考える必要があります。
問題の解答にしても、問によってはすぐとける商業簿記に対し、工業簿記で正解するには一定の計算量が必要であるため、ミスをしやすくなります。
商業簿記の出題範囲に難関部分が加わる
簿記2級の出題範囲には、連結会計が加わります。
連結会計とは、子会社を持っている企業に対して行うもので、親会社と子会社の会計数値を合わせて1つの帳簿として作成するための会計になります。
連結会計は全体のイメージを理解する必要があるのですが、そのイメージが難しく、まずはそこを身につける勉強が必要になります。
また、親子会社間で行った取引は相殺する必要があるのですが、取引のどの仕訳部分を相殺する必要があるのかの把握に一苦労します
問題数が多い
簿記2級になると問題数が増える、というのも原因の1つです。
簿記検定は記述式での解答が求められるため、1問1問を解くのにどうしても時間がかかってしまいます。
問題によっては大量の計算をする必要があるものもあり、複雑な内容の計算それ自体に時間がとられてしまって、ほかの問題に手が回らない、といった事態になる場合もあります。
簿記2級に受かるための勉強方法
簿記2級は簿記3級と比べ難易度が大幅にあがる、ということを述べてきました。
それでは簿記2級に受かるための勉強はどうすればいいのか、について解説していきます。
苦手科目を作らない
まず、商業簿記・工業簿記共に苦手科目を作らずまんべんなく勉強する必要があります。
工業簿記は、財務諸表における商業簿記の表記の仕方と異なるポイントもあり、簿記2級の難易度があがっています。
しかし、実際の簿記試験において工業簿記問題は一定数必ず出題されるため、問題集等をこなして実力をつける必要があります。
工業簿記の中でも、原価の差異を分析する標準原価計算や総合原価計算、CPV分析を含めた直接原価計算に関する問題が出題しやすいため、重点的に勉強する必要があります。
今何をやっているのかのイメージをする
簿記2級の科目では、問題を解いたり知識を取り入れる際に具体的にイメージをしながら取り組むことが必要です。
単純にそのときどきに出ている問題を解いているだけでは、応用力がつきません。
例えば連結会計を解く時は、何年に子会社を取得し、1年目の利益はいくらで、それが親会社の会計数値にどう影響していくのかをイメージする。
親子会社間で取引をする時、未実現の利益は何が、会計数値のどういったところを相殺しなければいけないのか、といったイメージをもって問題を解くことが必要です。
工業簿記にしても、製造のどの場面でどういった原価が発生しておりどの部分に原価の差異が発生しているのか、といったことをイメージする必要があります。
こうしたイメージをもつためには、図を下記ながら問題を解くことをおススメします。
連結会計では時系列順に起こった親子会社間の事象を図に書く。工業簿記であれば、製造の工程をそれぞれ図時する、ということを練習しましょう。
最初は書くのに苦戦するかもしれませんが、練習を重ねるうちに上手くかけるようになってきます。
独学は可能か
簿記2級の勉強は独学でも可能なのでしょうか。
独学でも長い勉強時間をかけ、参考書と問題集をもとにたくさん勉強すれば独学でも簿記2級に合格することは可能です。
しかし、講座を受講しながら勉強をした方が効率的に勉強できます。
また、簿記2級は勉強したてのころはかなり取っ掛かりづらいため、独学だとモチベーションが続かなくなり、挫折してしまう場合が多くあります。
共に勉強する仲間や、アドバイスをくれる講師の方を活用することで、モチベーションを保ちやすくなります。
わからない解き方に対して、独学では自分で解法を探さなくてはならないため、それを調べるための時間が多くかかることがあり、非効率です。
講座を受講すれば、そうしたわからない点、勉強のコツや試験範囲で改定された点も教えてもらえるため、見当違いな勉強をする危険を回避できます。
最近では無料の簿記講座を提供している予備校もあるため、そういったところを調べて受講してみるのも1つの手です。
まとめ
簿記2級は、出題範囲に工業簿記や、商業簿記の難しい分野が出てくるため難易度は跳ね上がります。
必要な勉強時間も簿記3級の時と比べグッと増えます。
簿記の勉強はこのあたりから、難しさのためにモチベーションがあがらず挫折してしまう人も増えてきてしまうので、そうしたことを避けるために、予備校の講座を受講することをおススメします。
簿記2級までを取ることで、就職や転職の難易度がかなり違ってきます。
会計事務所や会社の経理で働きたい場合、簿記2級の資格を要件としているところが多くあります。
そういったところへの就職を希望される場合はぜひ簿記2級の勉強をしてください。
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