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簿記2級は経理のスキルや中小企業の財務諸表の作成などの知識を得ることができる資格です。
簿記2級は上記の内容から就職にも有利に働くと言われます。
難易度は果たしてどの程度なのかを解説していきます。
簿記2級とは?
まずは簿記2級の試験について解説します。
どういった試験内容か、試験時間、合格基準など紹介していきましょう。
簿記2級とは日商簿記2級のこと
簿記2級とは、一般的に日商簿記2級のことを指します。
日商簿記の他に、全経簿記と全商簿記があります。
全経簿記は経理専門学校の生徒、全商簿記は商業高校の生徒がよく受験し、日商簿記は社会人や大学生の人がよく受験します。
そのため、日商簿記2級は全経2級や全商2級よりも難易度が高めになっており、日商簿記2級は全経1級や全商1級に相当します。
簿記2級の試験時間や合格基準は?
日商簿記2級の試験時間ですが、試験科目が商業簿記と工業簿記から成り立っており、90分の試験となっています。
2021年度から変更となっており、それまでは120分の試験でした。
試験はすべて記述式です。
合格するためには70%の得点率が必要になります。
相対評価ではなく、絶対評価であるため、いくら難しい試験であったとしても得点率が70%に届いてなければ不合格となります。
そして、日商簿記2級は年に3回しか開催されません。
そのため、1度不合格になってしまうと期間が空いてしまいます。
日商簿記には初級、3級、合格後の1級がある
日商簿記には2級の他に、初級、3級、1級があります。
初級は簿記の基礎的な用語や複式簿記の内容を問われる試験です。
初級はあまり知られていません。
3級から受験をする人が多いのが実情です。
3級は商業簿記の内容が問われる試験であり、小規模な企業の企業活動や会計実務を踏まえ経理関連書類の作成スキルが問われます。
仕訳の問題や月中の試算表から月末の試算表を作成する問題などが出題されます。
1級になると試験科目も会計学と原価計算が加わり、より実務的に税理士受験生や公認会計士受験生などが受験をする試験です。
1級は連結会計やキャッシュフロー計算書なども範囲に加わり、大企業の実務に使えるよう知識を習得できる内容となっています。
簿記検定2級とその他の級の違いについて
それでは具体的に2級の試験内容、3級や1級の違いについて紹介していきます。
2級の試験科目は商業簿記と工業簿記
それでは、2級の試験科目の内容についてみていきます。
簿記2級の試験科目は商業簿記と工業簿記です。
1つの試験の中で2つの試験範囲を問われる内容となり、試験時間は90分となっています。
問題数は5題以内とされています。
なお、配点は商業簿記が60%、工業簿記が40%です。
商業簿記では、購買活動や販売活動など、企業外部との取引を記録・計算する内容となり、企業の利害関係者に適切に決算書を作成できる知識を問われる内容です。
工業簿記では、企業内部での部門別や製品別の材料や人件費などを配分し、経営管理の知識が問われる内容となっています。
簿記3級との違いは?
簿記3級との違いについてみていきます。
まず、簿記3級との大きな違いが試験科目でしょう。
簿記2級になると工業簿記が加わりますが、簿記3級は商業簿記だけです。
また、試験時間も簿記2級は90分ですが、簿記3級は60分となっています。
これらの違いに加え、合格率も簿記2級が20%前後で推移しているのに対して簿記3級では40%前後で推移しています。
簿記1級との違いは?
次に簿記1級との違いについてみていきます。
簿記3級同様、簿記1級と簿記2級では科目が異なります。
簿記1級では会計学や原価計算が加わります。
会計学と商業簿記、原価計算と工業簿記で試験が分かれ、それぞれ90分の試験となります。
合格基準は変わりませんが、簿記1級ではそれぞれの科目で40%未満の点数があると不合格になってしまいます。
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簿記2級の難易度はどれぐらいなのか?
それでは、簿記2級はどれくらいの難易度なのでしょうか。
簿記2級の難易度、合格率などについて紹介していきます。
簿記2級の難易度は?
簿記2級の難易度について紹介しますが、簿記2級は合格率が20%前後と比較的難易度が高い試験となっています。
合格率20%前後で同じような試験ではファイナンシャルプランナー2級や宅地建物取引士などが該当します。
勉強期間も概ね同様で、だいたい半年間の勉強で取得できると言われています。
難関資格よりも簡単ではあるものの、なかなかすぐには取得できないレベル感なんで取得できると価値があります。
簿記2級の合格率は?
ここまで紹介してきた通り、概ね20%前後となっています。
すべて20%前後で落ち着いているかというとそうではなく、合格率が低い回や少し高めの回もあります。
相当前にはなりますが、5.7%とかなり低い回もありました。
直近2年前にも8.6%と低い回もあるので注意が必要です。
一方、合格率が30%を超える回もあるので、問題の難易度によって違いが出ているのが現状です。
簿記2級の合格率が低い理由は?
簿記3級と比較して簿記2級は合格率が低くなっています。
これは工業簿記が加わることや問題数が増えることが要因としてあげられるでしょう。
試験科目が増えることで試験範囲は広がり、暗記しなければいけない項目も増えます。
また、その結果、苦手範囲ができてしまう可能性も高まり、できない問題が出てしまうことも要因です。
問題量も3級と比較すると増加し、試験時間との戦いとなり、短時間でより正確に答えなければなりません。
これらが合格率が低い理由と言われています。
簿記2級の勉強方法は?
最後に簿記2級の勉強方法について紹介していきます。
簿記2級は独学で合格できるのか?
簿記2級ですが、独学で合格することも可能です。
問題集をちゃんと選んで繰り返し解くことでパターンに慣れますし、苦手範囲も克服することもできます。
試験日から逆算してスケジュールを組んでしっかり問題をこなしていきましょう。
簿記2級の勉強時間は?
簿記2級の勉強時間は200時間〜300時間程度と言われています。
簿記3級の勉強をしていれば、簿記2級の勉強時間を削減することができます。
ただし、その分簿記3級の勉強時間が加わるので結果としては大きく変わらないかもしれません。
一方で、簿記3級を学ぶメリットもあります。
いきなり簿記2級を勉強し始めると自分に合わないと言うことも生じる可能性があります。
簿記3級を試しに勉強することで自分に合っているかということを確かめることができます。
いずれにしても問題数をこなして慣れることが大切
簿記を勉強していく上では、とにかく繰り返すと言うことが重要になってきます。
簿記はパターン化されたものが多く、数多くこなすことで慣れることができますし、試験会場でも概ね見たことのある問題になります。
問題数をとにかくこなして見たことのない問題を減らしましょう。
まとめ
ここまで簿記2級の難易度についてみてきましたが、いかがでしたでしょうか。
簿記2級は簿記3級などと比較しても勉強時間は増え、難易度も高まります。
その分、社会的な価値は上がることは間違いないのですが、自分と合っている資格かは確かめた上で進めた方が無難でしょう。
就職活動などにも有効な資格になるので、必要に応じて勉強を進め、取得することを目指していきましょう。
Profile レックスアドバイザーズ
公認会計士・税理士等の有資格者をはじめとする会計人材専門特化した人材紹介会社。
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