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ロースクールとは?入学の方法や進学するメリット・デメリットを解説

更新日:2023.05.31

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ロースクールで勉強する人

ロースクールは法曹三者の養成を目的とした専門職大学院です。

ロースクールに進学するか否か自分に適した判断をするためには、メリット・デメリット両方を押さえる必要があります。

ロースクールについて詳しく解説します。

ロースクールとは?その概要について

はじめに、ロースクールの概要について紹介します。

法曹三者の養成を目的とした専門職大学院

ロースクールは法曹三者、すなわち裁判官・検察官・弁護士の養成を目的とした専門職大学院です。

司法試験の受験を前提としており、法律の基礎から法曹に必要な専門知識・実践的なスキルまで学ぶことができます。

 

法学未修者コースと法学既修者コースの2つが用意されており、法学の学習経験がない人でも入学可能です。

授業の内容・特色

ロースクールは将来の法曹育成を目的とした機関であるため、授業では法律に関する広く深い内容を扱います。

授業の特色として、以下の3点が挙げられます。

 

  • 少人数体制で対話型の授業方式を取り入れている
  • インターンシップなど実務経験を積めるカリキュラムも導入しており、実践的なスキルを身につけられる
  • 現役または元法曹といった実務家教員が中心

ロースクールに入学する方法

ロースクールの入試概要や募集要項の細かな内容は学校によって異なるため、学校ごとの案内の確認が必要です。

ここでは、ロースクール全般に共通する基本的な内容を紹介します。

ロースクールへの入学資格

 多くの大学に共通する内容は以下の通りです。

 

  • 大卒もしくは入試を受ける年度に大学卒業見込み
  • 大学に3年以上在籍しており、一定以上の単位や評価を得ている
  • 所定の日程までに22歳に達する人で、大学による個別審査によって大卒以上と同等以上の学力があると認められた


原則として大卒・大卒見込みが条件ですが、大卒でない場合も個別審査で認められれば例外として受験資格を得られます。

ロースクール入学の必要書類や面接、試験内容について

必要書類に関しては、法曹志望理由や入学志望理由を記載した自己評価書が求められるケースが多いです。

また、適性チェックとして面接を実施するロースクールもあります。

 

入学試験はコースによって以下のようになります。

 

  • 法学既修者コース:多くのロースクールで、法律基本7科目の法律論文試験が行われます。法律基本7科目は司法試験の科目と同じです
  • 法学未修者コース:小論文試験が課されるロースクールが多いです。テーマや文字数は学校により異なります

ロースクールに進学するメリット

ロースクールに進学するメリットを3つ紹介します。

司法試験の受験資格を得られる

ロースクールに進学する大きなメリットが、司法試験の受験資格を得られる点です。

 

司法試験を受けるためには、以下いずれかの要件を満たす必要があります。

  • 法科大学院(ロースクール)を修了する
  • 司法試験予備試験に合格する    ※司法試験予備試験:法科大学院修了者と同等のスキルを持つか判定するための試験

 

ロースクールを修了しない場合は、司法試験予備試験に合格しなければ司法試験を受験できません。

予備試験でも高度な知識が求められ、独学での合格は難易度が高いといえます。

 

司法試験に向けた勉強をしつつ、司法試験の受験資格を確実に得られる点は、ロースクールならではの大きなメリットです。

実務能力を養うことができる

実務能力を養うことができる点も、ロースクールの大きなメリットです。

ロースクールでは座学に加え、インターンシップやエクスターンシップの機会も多く用意しています。

実務経験は法曹界で必要となる思考力・実践力を伸ばす上で効果的な手段です。

 

独学で実務経験を積むのは容易ではありません。

実務に触れる機会を得られるのも、ロースクールの魅力といえるでしょう。

社会人でも通いやすいロースクールもある

ロースクールの中には、夜間コースを設けている学校もあります。

夜間コースを利用すれば、勤務先と学校の兼ね合いにもよりますが、働きながらロースクールへ通えるケースもあります。

社会人として働きながらも、専門的な学校で勉強したいという人にとって大きなメリットです。

 

ただし夜間コースでは1年で履修できる授業が少ない分、修了までにかかる時間は通常より長くなります。

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ロースクールに進学するデメリット

一方、進学することでデメリットも時には生じます。

ロースクールに進学するデメリットを3つ紹介します。

予備試験を受ける場合に比べて時間とお金がかかる

ロースクール修了によって司法試験の受験資格を得る方法は、予備試験を受ける場合に比べて必要な時間とお金が大きいです。

ロースクールは法学既修者でも2年、未修者では3年通学する必要があります。

※夜間コースを利用する場合はより長い時間がかかります。

 

当然学費も発生するため、早く司法試験を受けたい・あまりお金をかけたくない人には適しません。

修了したからといって司法試験に合格するとは限らない

ロースクール修了によって得られるのは、あくまでも司法試験の受験資格です。

修了したからといって司法試験に合格するわけではありません。

 

 

文部科学省の発表によると、ロースクール修了者の令和2年度司法試験合格率は32.7%でした。

ロースクールでは司法試験に向けた勉強ができるとはいえ、単に通学すれば良いわけではなく、並々ならぬ努力が必要不可欠です。

仕事との両立には大きな負担がかかる

前章で、社会人でも通いやすいロースクールがあると紹介しました。

しかし、ロースクールと仕事の両立には大きな負担がかかる点に注意が必要です。

 

ロースクールは授業の時間や学習内容が決まっています。

勉強スケジュールを自分で考える必要がない点で効率的といえますが、同時に自分のペースでは勉強できない点がデメリットです。

 

仕事との兼ね合いやスケジュールによっては、ロースクールが大きな負担になる恐れがあります。

ロースクールに進学するか判断するポイント

メリット・デメリットを考えると、ロースクールは司法試験を受ける人すべてが利用するべきとは言い切れません。

以下にて、ロースクールに進学するか判断する際のポイントを3つ紹介します。

法学部出身か否か

最初の判断基準は、法学部出身か否かです。

 

法学部出身であれば、すでにある程度法律の知識が身についているといえます。

大学での学習内容や知識の習得状況によっては、ロースクールを利用することなく、予備試験・司法試験に向けた対策を始められます。

予備校・独学・ロースクールといった複数の選択肢から自分に合うものを選ぶと良いでしょう。

 

法学未修者の場合、法律の基礎からしっかり学べるロースクールを利用するのがおすすめです。

法学部以外の出身では、法律の基礎知識がまったくない・試験に向けてどのように勉強すれば良いかわからない人も少なくありません。

基礎からしっかり学べる・勉強スケジュールやカリキュラムが決まっているロースクールを利用するのが効率的です。

 

司法試験受験までのスピード感を重視するか

司法試験受験までのスピード感を重視するかも大切な要素です。

 

ロースクール修了までには、法学の既修者でも2年、未修者では3年かかります。

すなわちロースクール入学から司法試験の受験資格を得るまで、最短でも2年の期間が必要です。

 

予備試験には特別な受験資格がないため、人によっては2年よりも短い勉強期間で受験・合格できるケースもあります。

司法試験受験までに要する期間を2年よりも短くしたい場合は、予備校や独学での勉強が適しています。

実務研修を希望するか

司法試験対策だけでなく実務研修もしたいという場合、ロースクールの利用がおすすめです。

弁護士事務所などでの実務経験を得られるのは、ロースクールならではのメリットといえます。

 

法曹界での実務経験は、司法試験合格後の仕事に直接役立ちます。

また、実務経験を経て「本当に法曹界に進みたいのか」「法曹界は自分に合っているのか」を考えることもできるでしょう。

 

とはいえ、実務研修は司法試験を受けるために直接必要ではありません。

実務研修を受けず、座学に集中する・司法試験対策のみを行うのもひとつの手段です。

 

自分にとって実務研修が必要か否かは、ロースクールに進学するか判断する上で役立ちます。

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まとめ

ロースクールでは、司法試験に向けた勉強のほか、弁護士事務所での実務経験などを積むこともできます。

司法試験の受験資格を確実に得られる・実務能力を養うことができるなどの大きなメリットがあります。

一方で、お金と時間がかかる・仕事との両立は負担が大きいなどのデメリットにも注意が必要です。

 

ロースクールの利用にはメリット・デメリットの両方があります。

ロースクールの特徴を押さえ自分の希望を明確にした上で、ロースクールに進学するか判断することが大切です。

Profile レックスアドバイザーズ

公認会計士・税理士等の有資格者をはじめとする会計人材専門特化した人材紹介会社。
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