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証券アナリストの難易度は?試験内容や勉強法、資格、業務内容を解説!

更新日:2024.08.13

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証券アナリストの難易度は?試験内容や勉強法、資格、業務内容を解説!

証券アナリストとは資格の総称でもあり、市場や企業価値の分析を行う人を指す用語です。

日本証券アナリスト協会による「CMA」が証券アナリストを意味することもあります。

そもそもどんな試験なのか?

独学で合格できるのか、その場合勉強時間はどれくらい必要なのか。
CMA資格としての証券アナリストについて、詳しく解説します。

証券アナリストの難易度を見る前に:業務を紹介

証券アナリストの難易度について見る前に、まずは前提知識として資格の概要を紹介します。

証券アナリストとは

証券アナリストとは日本証券アナリスト協会による資格です。

 

Certified Member Analyst of the Securities Analysts Association of Japanの略称であるCMAとも表現され、企業財務に関する知識や経済・資本市場・金融商品の仕組み、ファイナンス理論などの幅広い知識が問われる試験です。

 

証券アナリストという言葉自体は、証券会社や投資運用会社等の金融機関で市場や企業価値の分析を行う職種も意味します。

職業を指す場合は証券アナリスト、資格を指す場合はCMAと表記するケースも珍しくありません。

 

しかし、一般的には、試験に合格した日本証券アナリスト協会認定アナリストを証券アナリストと呼びます。

 

本記事の以降の文章では、単に証券アナリストと記載する場合、日本証券アナリスト協会による資格の意味合いで用います。

証券アナリストの主な仕事内容

証券アナリストの主な活躍分野を紹介します。

 

  • 企業・産業調査
  • 経済分析
  • 計量分析
  • 投資戦略
  • 投資運用
  • 企業の信用評価
  • 企業育成
  • 企業金融
  • 一般事業会社の財務担当者・IR担当者
  • 金融コンサルティング
  • M&Aコンサルティング

 

職種としての証券アナリストは、企業価値や市場分析が主な仕事です。

 

しかし、日本証券アナリスト協会認定のCMA資格を有する人の仕事は、いわゆる証券アナリストという職種だけではありません。
証券アナリストは金融・投資のプロフェッショナルとして、以下のように幅広い分野で活躍しています。

 

  • 銀行
  • 信託銀行
  • 保険会社
  • 証券会社
  • 投資運用
  • 調査研究
  • 一般事業会社

 

日本証券アナリスト協会が公表しているデータによると、証券アナリスト資格保有者のうち、約4分の1は金融業界以外で仕事をしています。

証券アナリスト試験の概要

証券アナリストは、日本証券アナリスト協会が定める教育講座を受講し、その上で試験に合格・一定の要件を満たすことで認定される資格です。

第1次レベルと第2次レベルがあり、2次はより高度な内容となります。

講座の詳細は

公益社団法人 日本証券アナリスト協会 CMA第1次レベル講座

公益社団法人 日本証券アナリスト協会 CMA第2次レベル講座

をご覧ください。

 

続いて、試験の概要を紹介します。

証券アナリスト試験は、第1次試験と第2次試験の2つによって構成されています。

それぞれの概要は以下の通りです。

 

<第1次試験>

試験科目  以下の3科目が同じ日に実施されます。全科目の受験・一部科目の受験どちらも可能です。
  • 証券分析とポートフォリオ・マネジメント
  • 財務分析、コーポレート・ファイナンス
  • 市場と経済の分析、数量分析と確率・統計、職業倫理・行為基準
試験時期  4月下旬・9月下旬または10月上旬
試験会場  国内9都市、海外3都市
合格基準  特定の合格点は定められていません。上位一定割合の受験者の成績を基準に決まります。

 

<第2次試験>

出題分野
  • 証券分析とポートフォリオ・マネジメント
  • 財務分析
  • コーポレート・ファイナンス
  • 市場と経済の分析
  • 数量分析と確率・統計
  • 職業倫理・行為基準


 ※試験は午前と午後に分けて実施され、職業倫理・行為基準は午前のみ出題されます。

 一部科目のみの受験はできません。

試験時期  6月上旬
試験会場  国内9都市、海外3都市
合格基準  特定の合格点は定められていません。上位一定割合の受験者の成績を基準に決まります。
 ※職業倫理・行為基準の得点が一定水準以下の場合、総得点に関係なく不合格です。

 

証券アナリストの難易度はどれぐらい?

続いて、証券アナリスト試験の難易度を紹介します。

証券アナリスト試験の合格率

日本証券アナリスト協会が公表している試験データによると、過去5年の合格率は以下の通りです。

 

<第1次試験>

   春試験  秋試験
 2023年  46.4%  ー(2023年時点では未実施)
 2022年  48.6%  47.0%
 2021年  51.8%  53.8%
 2020年  中止  55.0%
 2019年  47.3%  52.6%

参照元|日本証券アナリスト協会 試験データ

 

<第2次試験>

 2022年  54.8%
 2021年  52.1%
 2020年  53.4%
 2019年  45.0%
 2018年  49.2%

参照元|日本証券アナリスト協会 試験データ

 

前章で紹介したように、証券アナリスト試験は特定の合格点が定められていない、上位一定割合の受験者の成績を基準に決まる仕組みです。

過去の試験データから、毎回40〜55%程度の合格率になるよう調整されていることがわかります。

 

したがって、証券アナリスト試験に合格するためには、上位40%以内に入るのが理想といえるでしょう。

必要な勉強時間の目安

日本証券アナリスト協会の公式サイトでは、2022年CMA第1次秋試験で全科目合格を達成した人を対象としたアンケートの結果が公開されています。

 

アンケート項目の中に、全科目の合格達成までにかかった学習時間に関するものがありますので、回答を紹介します。

 

 100時間以下  22.2%
 101~200時間  34.5%
 201~300時間  23.2%
 301~400時間  7.0%
 401時間以上  4.9%
 わからない  8.2%

 

実務経験の有無や受験回数によって左右されますが、200時間がひとつの目安といえるでしょう。1日3時間勉強するとしても、3ヶ月以上の期間が必要となります。

 

第2次試験に合格した人を対象としたアンケートのデータはありませんが、第1次試験よりも高度な内容であるため、より長い勉強時間が必要と考えられます。

関連する資格との比較

難易度を検討する際の参考として、証券アナリストと関連する資格の合格率を紹介します。

 

  • FP3級(日本FP協会実施):80~90%
  • FP2級(日本FP協会実施):50~60%
  • 証券外務員:60~70%
  • CFA:35~40%

 

証券アナリストは極端に難易度が低いわけではないものの、しっかり勉強すれば十分に合格を狙える試験といえるでしょう。

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証券アナリストの難易度を突破するためのポイント

証券アナリスト試験は上位40〜50%の人が合格する相対評価の試験であり、十分な対策が必須です。

 

ここでは、証券アナリスト試験の難易度を突破するためのポイントを4つ紹介します。

専門用語の理解が必要不可欠

証券アナリスト試験では、金融・投資業界ならではの専門用語が頻出します。

専門用語の理解が不十分では、文章の意味が理解できず問題がまったく解けないという事態が起こり得るためでしょう。

 

このように、証券アナリスト試験の難易度を突破するためには、専門用語の理解が必要不可欠です。

問題演習を繰り返してパターンを把握する

問題演習の繰り返しも大切です。

 

単純に理解を深める・知識を定着させるだけでなく、試験の出題パターンや頻出分野を把握する効果も期待できます。

 

証券アナリスト試験は上位40〜55%の受験者が合格する相対評価の試験です。

そのため、正答率の高い問題はしっかり押さえる必要があります。

 

問題演習を繰り返して出題パターンを把握することで、試験に出やすい部分の優先的な学習ができるようになります。

過去問をしっかり押さえる

日本証券アナリスト協会が定める教育講座の受講生は、証券アナリスト試験の過去問の閲覧が可能です。

 

過去問は試験形式や出題の傾向を把握する上で非常に役立ちます。

また、本番と同レベルの問題を解く絶好の機会でもあります。

 

証券アナリスト試験を受けるにあたって、事前の過去問演習は必要不可欠です。

予備校や通信講座の活用もおすすめ

証券アナリスト試験では投資・財務の専門的な知識が問われるため、実務経験がない人が独学で挑むのは難易度が高いといえます。

 

投資や財務の実務経験がなく不安・独学で合格できる自信がないという人は、予備校や通信講座を活用するのもおすすめです。

証券アナリスト試験に合格するために、必須の知識を効率良く学ぶことができます。

証券アナリスト試験を独学で合格することはできる?

ただ、中には講座を受けたのち、独学で勉強して合格を果たした人もいます。

独学の場合は勉強の計画/カリキュラムを自分で決める必要があり、予備校や通信講座を活用したほうが、費用はかかりますが近道と言えるでしょう。

独学をする場合、わからないことに対し、質問ができないことがひとつのネックになるのです。

情報収集の体制を整えることがポイントになります。

 

証券アナリスト試験の勉強法については、こちらの記事もご覧ください。

証券アナリスト取得までの勉強時間とは?難易度や勉強法について解説

証券アナリストに向いているのはどのような人?

証券アナリストの資格について解説してきました。

それでは、証券アナリストに向いているのはどのような人なのでしょうか。

主に3つのタイプが挙げられます。

 

  • コミュニケーションをとるのが上手・好きな人
  • 金融に興味を持っている人
  • 情報の収集や分析が好きな人

 

それぞれについて解説していきましょう。

コミュニケーションをとるのが上手・好きな人

証券アナリストは金融に関する仕事です。

エコノミストとは違い、調査や分析するのはそれぞれの企業や業界が中心になります。

顧客や企業の経営者、金融機関の担当者など、さまざまな立場・職業の人々と対話が求められます。

 

相手に興味を持ち、きちんと話を傾聴することができなければ、業務を高いレベルで遂行するのは難しいでしょう。

人との関わりが重要なだけに、コミュニケーションをとるのが上手な人・好きな人が向いていると言えます。

金融に興味を持っている人

証券アナリストは、企業の経営状態や将来性を、情報をもとに分析します。

また、そのためには国内外の経済状況の情報収集や分析も欠かせません。

クライアントに対し、投資に関するアドバイスなども行います。

 

金融への興味がない人には難しいでしょう。

興味があるからこそ、熱心に続けられ、やりがいを感じることができるのです。

 

情報の収集や分析が好きな人

先ほど述べたように、情報の収集・分析は証券アナリストの重要な業務のひとつです。

決算書や損益計算書から会社の経営状態を読み取ったり、金融のニュースから、市場にどんな影響が出るか予想したり、さまざまな角度の情報収集・分析が求められます。

 

こうした作業が苦痛である・苦手という方にはあまりおすすめできません。

面白さを感じる人こそ、向いていると言えるでしょう。

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まとめ

証券アナリストは金融業界に限らず、一般事業会社でも活用できる資格です。

証券アナリスト資格は取得によって、金融・投資のプロフェッショナルという根拠ができます。

幅広い分野で活躍できるでしょう。

 

証券アナリスト試験は上位40〜55%の受験者が合格する相対評価の試験です。

上位層に入るため、ポイントを押さえて効率良く勉強をする必要があります。

 

自分が向いているのか、考えることも大切です。

今回紹介したポイントを押さえ、証券アナリスト試験の難易度を突破しましょう。

Profile レックスアドバイザーズ

公認会計士・税理士等の有資格者をはじめとする会計人材専門特化した人材紹介会社。
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