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社労士に聞くと、「やめとけ」と言われた経験のある方がいるようです。
なぜでしょうか?
その理由を理解することで社労士のメリット・デメリットが見えます。
今回は社会保険労務士が「やめとけ」と言われる理由などについて見ていきましょう。
社会保険労務士が「やめとけ」と言われる理由
社会保険労務士は社会保険や労働における専門家であり、国家資格です.
しかし、一方で「やめとけ」と言われることがあるのも事実と言えます。
主な理由は、社会保険労務士として登録するまでの苦労です。
社会保険労務士が「やめとけ」と言われる理由について、3つご紹介していきます。
- 社会保険労務士の合格率は6~7%
- 社会保険労務士は実務経験2年以上または講習の修了が必須
- 社会保険労務士として「登録」が必要
1つ1つ解説していきます。
社会保険労務士の合格率は6~7%
社会保険労務士は試験の難易度が高く、合格率は6~7%です。
合格水準が低いと、闇雲な勉強では合格できません。
一方で、計画的な勉強をしても不合格になってしまう場合もあります。
社会保険労務士は実務経験2年以上または講習の修了が必須
社会保険労務士の試験を受けるためには、受験資格を満たしていなければなりません。
受験資格は「学歴」「実務経験」「国家試験合格(厚生労働大臣に認められているものに限る)」のいずれかが必要です。
受験資格を有していることを証明する「受験資格証明書」の提出が求められているので事前に準備しなければならず、手間を要するのがデメリットと言えます。
社会保険労務士として「登録」が必要
社会保険労務士になるためには、試験に合格した後で都道府県社会保険労務士会に登録しなければなりません。
入会予定の都道府県社会保険労務士会に「登録申請書類」を提出します。
当該申請には「実務経験2年以上」または「事務指定講習の終了」が要件です。
登録には、登録免許税や手数料、会費の支払いがあるので、用意しておく必要があります。
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社会保険労務士に伴うリスク
社会保険労務士試験に合格して、登録を行い、独立開業するまでは長い道のりです。
合格までの過程において、リスクがあることにも注意しなければなりません。
リスクを事前に把握しておけば、ヘッジしていくことも可能です。
社会保険労務士に伴うリスクについて、3つご紹介します。
- 資格取得に時間や費用がかかる
- 独立開業によるリスク
- AIに仕事を奪われる可能性
それぞれ解説していきます。
資格取得に時間や費用がかかる
社会保険労務士になるためには、独学で1,000時間程度の勉強が必要です。
勉強時間を削減するためには、効率的な勉強であり、専門学校の利用も検討しなければなりません。
専門学校の講座は、カリキュラムが充実しており学習効率は高まりますが、それなりの費用がかかります。
資格を取得するまでに、多くの時間や費用がかかってしまうことを想定していくことが大切です。
独立開業によるリスク
社会保険労務士は、社会的信用性もあり独立開業もできる国家資格です。
独立開業する場合には、それなりのリスクが伴うこともあります。
独立開業すれば仕事が入るわけではなく、自分で営業していかなければなりません。
営業が上手くできなければ仕事がないので、倒産する可能性も高まります。
独立開業を目指していく場合には、状況を冷静に分析して、柔軟に対応できる経営力を身に付けていくことが大切です。
AIに仕事を奪われる可能性
昨今ではAIの進化が著しく、ソフトや電子申請の利用により大幅に業務が簡略化されてきています。
AIによって、社会保険労務士の仕事が少なくなる可能性があるのです。
競争が激しくなっていくことが想定できるので、注意しなければなりません。
社会保険労務士のメリット
社会保険労務士として働くまでは大変ですが、苦労に見合ったメリットが沢山あります。
学習を通じて学んだ専門知識を、しっかりと活かしてメリットを享受していくことが大切です。
社会保険労務士のメリットについて、3つご紹介します。
- 高い専門的知識が身につく
- 就職・転職に有利
- 独占業務を行える
1つ1つ解説していきましょう。
高い専門的知識が身につく
社会保険労務士試験合格には、社会保険や労働に関する深い理解が必要です。
健康保険や雇用保険、年金についても会社で働く人の生活を支える大切な基盤をなしています。
また、労働や雇用に関する法律により、円滑に働く環境が整備されているのです。
適正な社会保険や労働に関する知識を身に着けていければ、分野に精通した専門家として、社会的に活躍していけるようになります。
就職・転職に有利
社会保険や労働の専門家として社会的に認知されている社会保険労務士は、就職や転職でも優遇されます。
会社で専門知識を活かして、労働環境の整備に努めることが期待されているからです。
社会保険労務士として、専門知識を有している一定程度の保証を会社に与えることができるので、就職や転職で有利になります。
独占業務を行える
社会保険労務士として登録を行うと、社会保険労務士にしか認められていない独占業務を行うことができます。
手続き代行(1号)、帳簿作成(2号)の2種類は、社会保険労務士しか行えない独占業務です。
具体的には、労働社会保険関係法令に基づく行政機関への提出書類や帳簿作成を、社会保険労務士だけが行えます。
3号業務である労働に関するアドバイスは独占業務ではありません。
社会保険労務士の働き方
社会保険労務士は社会的評価も高く、一般企業で活躍することもできます。
また、独立開業が可能ですので、それぞれ自分に合った最適な働き方が選択できます。
社会保険労務士の働き方について、3つご紹介します。
- 社会保険労務士事務所または社会保険労務士法人に就職・転職する
- 独立・開業する
- 一般企業に就職・転職する
それぞれ解説していきます。
社会保険労務士事務所または社会保険労務士法人に就職・転職する
社会保険労務士事務所または社会保険労務士法人では、主に社会保険労務士としての専門的な業務を行っています。
自分で独立開業する場合に、知識がない状態では不安なことが多いです。
事前に業務を通じて知識を獲得することで、安心して独立開業できるようになります。
実際に社会保険労務士が在籍しているので、直接的に学べるのが強みです。
独立・開業する
独立開業して、独占業務を行う働き方もあります。
独立開業することで、自分ですべて決めていけるので、自由な働き方が実現可能です。
一方で、自分で責任を負うことになったり仕事を自ら獲得していかなければならないので、苦労することが多いのも事実と言えます。
一般企業に就職・転職する
社会保険労務士だからとはいえ、特別な働き方が要求されているわけではありません。
一般企業に就職・転職して、人事部や総務部で働くことも可能です。
給与計算に伴う社会保険関係の計算・手続きや労働環境の整備など、社会保険労務士として活躍もできます。
まとめ
今回は、社会保険労務士が「やめとけ」と言われる理由や、資格のメリット・働き方について解説してきましたがいかがだったでしょうか。
社会保険労務士が「やめとけ」と言われる理由は登録までのさまざまな苦労によるものですが、実際に社会保険労務士は専門家として社会的ニーズが高い職業と言えます。
コンサルティングなどAIにはできない業務を積極的に行っていけば、事業を展開することが可能です。
社会保険労務士は働き方も多様にありメリットも多いので、計画的に学んで資格を取得していくことが大切になってきます。
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