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「弁理士はやめとけ」と言われることもありますが、実際には社会的に有用な資格であり、理由を明確にして慎重に判断していかなければなりません。
そこで、当記事では「弁理士はやめとけ」と言われる理由、メリットや成功する方法についてご紹介していきます。
「弁理士はやめとけ」と言われる理由とは?
弁理士は、やめといたほうが良いと言われるのには理由があり、なぜなのかを明確に把握していく必要があります。
やめとけと言われるのを間に受けて、目指すのをやめるのは時期尚早であり、慎重に検討していかなければなりません。
弁理士はやめとけと言われる一般的な理由は、以下の通りです。
・2~3年の下積み期間がある
・ブラックな事務所が存在するから
・高収入が約束されているわけではないから
・競争が激化しつつあるから
一方で、弁理士になることは社会的に有用であり、苦労した先にはキャリアプランを実現していける可能性が高いのも事実です。
計画性をもって学習を行い、効率的に資格を取得して、知識を最大限活用できる職場を選択するのが重要になります。
2~3年の下積み期間があるから
弁理士の合格率は、6%程度であり勉強時間も約3,000時間と言われるので、複数回受験して合格する人が多く、資格を取得するのに時間を要します。
また、資格を取得したとしても業務ができるわけではなく、実務を経験して覚えていかなければなりません。
弁理士は、知的財産のスペシャリストであり、独占業務として特許・実用新案等に関する手続きの代理や相談、訴訟において陳述・尋問などを行うことができます。
専門性が高いので、2~3年の下積み期間を経てやっと一人前の弁理士として業務をこなせるようになれる可能性が高いです。
業務内容が難しいので、覚えるのも大変であり効率的に業務ができるようになるまで期間がかかり、大変に感じるかもしれません。
ブラックな事務所が存在するから
弁理士に合格したら必ず環境の良い事務所で働けるわけではなく、ブラックな事務所も残念ながらあります。
ブラックな事務所に入社してしまえば、効率的に業務を覚えられず、仕事量も限度を超えてくるかもしれません。
体力的・精神的に限界を迎えて退所する場合もあり、病気になってしまえば回復するまでに時間がかかります。
弁理士の資格を取得するだけで、ホワイト企業に就職出来るようになり、効率的に業務を覚えられるとは限らないのです。
高収入が約束されているわけではないから
弁理士を目指す1つのきっかけとなるのが、年収の高さです。
専門性の高い独占業務もあるので、年収は高収入となる場合が多く、魅力的に感じて資格取得に挑む人もいます。
一方で、弁理士はすべての人が理想の収入を手にしているとは言えず、働き方により異なります。
高収入を期待することのできる資格ですが、約束されているわけではありません。資格を取得した後どのようなキャリアを積んでいくかが大切です。
難易度の高い試験に合格して、下積み時代を過ごしたのに、収入が低いのではガッカリしてしまうのも無理はありません。
自分の理想としている環境で働くことができるとは限らないので、緻密なキャリアプランを形成して、高収入を得られるように行動することが求められているのです。
競争が激化しつつあるから
弁理士の特許・実用新案等に関する業務ですが、国内における特許の出願件数は2013年の328,436件から少しづつ減少しています。
法人も合わせると2024年3月31日時点で、弁理士の数が増加していることにより、国内において供給過多になっているとも考えられるのが現状です。
競争が激化している状況では、キャリアプランを実現できる難易度が上がってしまいます。
他の弁理士と同じ業務や働き方をするのではなく、差別化を図っていくことが求められているのです。
弁理士の平均年収は?
厚生労働省が公表した『令和5年賃金構造基本統計調査』によれば、企業規模計(10人以上)における法務従事者の平均給与は770,800円/月、平均賞与額は1,967,200円/年であり、年収にすれば11,216,800円です。
詳細を見てみると企業規模100〜999人における平均年収は10,296,100円、企業規模計1,000人以上における平均年収は11,704,300円です。
これに対して、企業規模10~99人における平均年収は11,222,600円となっており、いずれも高い水準ではありますが、中でも大企業に勤務している場合のみならず、独立開業している弁理士も高収入として見受けられるのが特徴と言えます。
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弁理士になるメリット
弁理士は、資格取得から業務を覚えて能動的に働いていけるようになるまで時間を要しますが、メリットが多様にあります。
国内における需要は低下していますが、世界規模でみれば需要は安定しているのが実情です。
社会的に需要があるので、弁理士の平均年収は高く、キャリアの選択肢は広がっていきます。
資格や専門性により信用も得られ、在宅勤務など自由な働き方を実現できるのも弁理士の魅力です。
企業側からしても、知的財産に関する業務を外注することなく、自社で行っていけるようになるので有益と言えます。
弁理士は独立開業も可能な資格で、他の専門家と連携して業務をこなしていくことが大切です。
他の専門家からの信頼を獲得し、人脈を形成できれば、業務を効果的かつ効率的にこなしていけるようになります。
世界規模での需要の増加
国内では2020年を境に300,000件を切って減少傾向なのに対して、国際的な出願件数は2019年の51,652件が近年では最も多く、その後も50,000件をやや下回る程度の高い水準を維持している状況です。
国内における特許出願件数は減少していることから、国内の需要がないことを見越して、企業が海外での出願を増やしていると言えます。
海外における需要は増加傾向にあるので、グローバルに活躍していく機会があるとも考えられ、世界規模での需要の動向に着目していくべきです。
キャリアの選択肢が広がる
弁理士は、一般企業において知財部など専門的な部署で知識を活用したり、パートナー弁理士として特許事務所に勤務することも可能です。
特許事務所の業務を1人でこなせるレベルであれば、自ら特許事務所を設立してリモートワークなど、自分の理想とする自由な働き方を実現していけるので有益です。
弁理士の資格を取得できるとキャリアの選択肢を広げられるので、キャリアプランを実現できる可能性が高くなるのもメリットと言えます。
一般的なサラリーマンより平均年収が高い
法務従事者の平均給与770,800円/月に対して、全職種における平均給与額318,300円/月なので、法律の専門家の給与は高い傾向にあります。
弁理士は、知的財産における知識が豊富で、知識を活用して働けることから一般的なサラリーマンより平均年収は高いです。
独立開業して働ければ自分の努力次第で年収を上げていけるので、有益な働き方と言えます。
一方で、営業を自分で行わなければならないなど、独立開業当初は仕事がない場合もあるので注意しなければなりません。
在宅勤務ができる
弁理士は、入所してから在宅勤務出来る会社もあり、事務所に足を運ばなくても良いので効率的な働き方です。
業務内容が申請書類の作成など、PCによる作業がメインなので、自宅でも問題なく働くことができます。
自宅でなくても、コワーキングスペースなどでリモートワークが許される場合もあり、自由に働けるのが特徴と言えます。
基本的に人の目を気にせず、コツコツと集中して作業が出来るので、事務所より作業が進む場合も多いです。
弁理士に向いている人の特徴
弁理士は、専門性が高いので中長期的に業務を行っていくにあたり、向き不向きが大きな影響を及ぼします。
弁理士に向いている人の特徴を事前に把握して、自分に向いている業務なのか慎重に判断していくのが大切です。
情報収集が得意な人
弁理士が行うメイン業務に、特許の申請があり、遂行するためには特許出願書類など書類の作成を伴います。
書類の作成を行う為、関連する法律における知識が必要になるので、常にアンテナを張っておき最新の情報を仕入れなければなりません。
最新の情報を仕入れるためには、継続的に勉強を行って、理解できる基礎能力を維持する必要もあります。
情報収集をする機会が多いので、情報を収集してまとめるのが得意な人は、弁理士に向いています。
新しい物事に興味を持てる人
知的財産の登録には、新しい知識の発見を伴うので新しい物事に興味を持てる人は、弁理士に向いています。
創造される知識は、今後社会的に有益な知識となる可能性もあり、新しいことに楽しさを感じられる人は中長期的に無理なく働いていける可能性が高いです。
好奇心旺盛だと、弁理士として働くにあたって必要な勉強やキャリア形成を、効率的にこなしていけるようになります。
継続的に業務を行うためには、アイデアや発明に興味を持ち、期待感を抱きながら業務に挑んでいくのが重要です。
理論的に考えられる人
弁理士の業務は、専門的であり難解な内容も多いので、理論的に考えていける人でなくては難しいです。
特許の申請には審査があり、権利化するためには多くの手間や時間が取られるだけではなく、客観性を有した説明が必要になってきます。
知的財産自体が画期的かつ有用であったとしても、説明により審査が通らなくなってしまうかもしれません。
日頃より物事を理論的に考えるようにして、客観的に説明できる能力は弁理士にとって必要不可欠です。
弁理士として成功するには?
「やめとけ」と言われることもある弁理士ですが、実際には働き方により成功できるかが決まります。
弁理士として成功するためには、資格を取得してから闇雲に働くのは避けていかなければなりません。
将来どのような弁理士になっていたいのか、計画的な行動が必要であり、キャリアプランを実現できる環境を選択していくことです。
現状に満足することなく、市場において自分の価値を高めるための努力を日頃から怠らないようにしていく必要があります。
勤務条件をきちんと確認する
実務経験を行う下積み時代においても、勤務条件をきちんと確認して、キャリアを形成できるか慎重に検討しなければなりません。
経験を積めればどこも同じように感じますが、実際には事務所によって業務内容が異なる場合もあります。
職場環境や残業時間などは勿論ですが、弁理士として成長できる業務をしっかり任せて貰えるかも重要です。
ブラックな事務所に就職してしまえば、直ぐに辞めてしまうことにもなるので、入所する前にしっかり確認しておきましょう。
将来的なキャリアプランを設計しておく
キャリアプランを明確に設計しておけば、実現するための具体的な行動ができるようになります。
大手の企業において長期的に働いていきたいのか、独立開業して事務所を設立したいのかで、必要な行動をしていかなければなりません。
独立開業したい場合には、自分で仕事を見付けて意思決定できる能力を身につけていくことが大切です。
実際に特許事務所で経験を積み、実践的な知識を獲得しておけば、スムーズに事務所を経営していけるようになります。
弁理士としての市場価値を高める
中長期的に弁理士として成功していくためには、市場のニーズを分析して価値を高めるのが大切になってきます。
市場価値を高めるためには、他の弁理士との差別化を図り、専門的な分野を確立しなければなりません。
ダブルライセンスや語学スキルを身につけることで、他の弁理士にはできないサービスを展開していけます。
また、昨今ではAIなどの最新技術を利用するケースが増えているので、しっかり対応できるように随時学んでいかなければなりません。
まとめ
今回は、「弁理士はやめとけ」と言われる理由、メリットや成功する方法について解説してきましたがいかがでしょうか。
「弁理士はやめとけ」と言われるのも事実ですが、心配する必要はありません。
実際には、どのようなキャリアを積んでいくかが大切であり、弁理士として成功できる可能性は大いにあります。
事前にキャリアプランを明確にしておき、実現可能な職場を慎重に検討していくのが大切です。
世界規模で需要が高まってきているので、語学スキルを獲得してグローバルに活躍できる弁理士を目指すのも有益と言えます。
Profile レックスアドバイザーズ
公認会計士・税理士等の有資格者をはじめとする会計人材専門特化した人材紹介会社。
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