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監査法人の繁忙期はいつなのでしょうか。
また、閑散期はあるのでしょうか。
会計監査を中心に請け負う監査法人には、繁忙期があります。
転職などを検討するならば、繁忙期に関する情報収集も欠かせません。
多くの業界・職場には、業務が集中する繁忙期・比較的余裕のある閑散期が存在します。
繁忙期は平常時と比べてかなり仕事が忙しいものです。
監査法人も例外ではありません。
入所後に悪い意味でギャップを感じてしまうのを防ぐためにも、繁忙期については事前に確認しておく必要があるでしょう。
監査法人の繁忙期、閑散期、乗り越え方について解説します。
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監査法人の繁忙期のスケジュールとは
監査法人の繁忙期となるタイミングについて解説します。
具体的な月は法人によって異なるので、事前に直接確認しておくと安心です。
クライアントの決算期直後
クライアントの決算期直後は監査業務が増えるため、業務量が多くなります。
より正確に表現すると、決算期の翌月から翌々月あたりが忙しくなりやすい時期です。
会計監査とはクライアントが作成した決算書が正当なものかを確認する業務です。
したがって決算期を迎え決算作業が完了したタイミングで、公認会計士の監査が必要となります。
報告書を作成・公開するべき時期が存在するため、間に合うよう業務を進める必要があります。
なお日本では3月を決算期としている会社が多いです。
そのため4月〜5月が繁忙期となる監査法人も多く見られます。
公認会計士の業務内容についてはこちらもご覧ください。
不正や誤りが発覚したタイミング
決算と関係ないタイミングでも忙しくなるケースがあります。
そのひとつが、クライアントの不正や誤りが発覚したタイミングです。
会計に関する不正や誤りが発覚した場合、公認会計士がやらなければいけない作業が一気に増えます。
不正などが発覚したクライアントの対処はもちろん、これまでの会計・監査に問題がなかったかも確認が必要です。
業務量がかなり増えるうえに納期もタイトなため、繁忙期となります。
いわゆるイレギュラー対応なため、具体的な時期はほとんど予測できません。
閑散期はいつ?
繁忙期は非常にハードな業務量・スケジュールとなりますが、一方で余裕のある時期も存在します。
監査法人の閑散期、すなわち業務量が落ち着いている時期はいつでしょうか。
多くの監査法人では、8月や11月あたりが閑散期となります。
監査や監査関連の対応が一段落するため、業務量が一気に落ち着きます。
このタイミングで長期休暇を取る人も多いです。
ただしクライアントの決算期によっては8月以外のタイミングが閑散期となるケースもあります。
いずれにせよ閑散期と呼べる時期は存在し、連休を取るのに最適なタイミングです。
監査法人の繁忙期の残業時間や作業量
監査法人の繁忙期には、業務の性質による特徴が見られます。
具体的な内容について解説します。
残業時間が増えやすい
監査法人の繁忙期は残業時間がかなり増えやすく、定時で帰れる日は少なめといえるほどです。
休日出勤が必要なケースも珍しくありません。
とはいえ労働基準法などの規制が厳しく、時間外労働には上限が設定されています。
かつては残業200時間を突破するケースも存在しましたが、現代はそこまで極端な残業はそもそも不可能です。
ただし多少減りはしたものの、残業が必要な状況には変わりありません。
監査法人の繁忙期は残業が多くなると考えておく必要があります。
作業量が一気に増える
繁忙期は文字通り忙しい時期ということで、こなす必要のある作業量も非常に多いです。
先ほど「残業時間が増えやすい」とお話ししましたが、単純な労働時間の長さだけでなく、時間あたりの作業量も増えます。
監査業務はどうしてもやらなければならない作業が多いうえ、決算のタイミングが複数社重なると非常に忙しくなります。
決算は日本企業の場合、大体3月です。
そして、監査のもととなる財務諸表は「決算期末日から45日以内」の情報開示を推奨されています。
そのため、4~5月に作業量が集中しがちです。
残業も必要なことは前提として、それだけではなく、時間あたりの生産性を高めた効率的な進め方が重要です。
通常期や閑散期とは異なる働き方が求められます。
監査法人の働きやすさについてはこちら!
土日がない?監査法人の繁忙期を乗り越えるには
繁忙期に特徴があるのと同様、閑散期ならではの特徴も多いです。
監査法人における閑散期の傾向として以下が挙げられます。
- 残業はほぼ必要ない
- 長期休暇が取得しやすい(1週間〜2週間取れるケースも)
- 研修への参加など、勉強に時間を充てる人が多く見られる
長期休暇を取っての旅行、時間をとっての勉強など、閑散期だからこそできることを堪能するケースが多く見られます。
監査法人は繁忙期と閑散期の差が大きい点が特徴のひとつです。
繁忙期は確かに大変ですが、閑散期の過ごし方を上手く計画すれば、メリハリのある良い生活が送れます。
オンとオフの切り替えをしっかりおこなう
忙しい中でも十分に疲れを取るために、オンとオフの切り替えは欠かせません。
退勤後や休みの日は仕事のスイッチを切り、プライベートの時間を過ごすことが大切です。
業務外の時間も仕事のことを考えていると、頭も体も完全には休まりません。
必要以上のストレスを感じてしまい、ただでさえ疲れが溜まりやすい繁忙期がより負担になってしまいます。
プライベートの時間が取りにくい時期だからこそ、しっかり切り替えをする必要があります。
とはいえ個人の取り組みだけでは限界があるため、退勤後に届いた連絡は返信不要など、制度が整った法人を選べると安心です。
タスク管理を徹底する
監査法人の繁忙期はこなさなければならないタスクが量・種類ともに非常に多くなります。
そのような状況を上手く乗り越えるには、徹底したタスク管理が必要です。
タスク管理がされていないと、やるべき業務の明確化やスケジュールの確認だけで大きな負担となってしまいます。
業務をこなすこと自体が大変な時期であるため、抑えられる負担は抑えることが大切です。
タスク管理は時間をとってやらなければならない作業なため、忙しい時期にわざわざやるのは面倒に感じるかもしれません。
しかしトータルでの負担や作業量を減らすうえで効果的な手段です。
無理はせずチームで協力し合う
監査法人の繁忙期で多くおこなわれる監査業務ですが、規模の大きいクライアントならばチームで実施するケースがほとんどです。
そのため自分一人で抱え込まず、チームで協力し合うことができます。
チームメンバーに迷惑をかけまいと、無理をしてしまう人も珍しくありません。
しかし無理しすぎて限界を超えてしまう方が、自身にもチームにも負担となってしまいます。
辛いと思ったらチームメンバーに相談することも大切です。
なお大切なのは協力し合うことであるため、もし他に辛そうなメンバーがいたら、状況によってはサポートを求められます。
監査法人で働く公認会計士のワークライフバランスについてはこちら:
まとめ
監査法人の繁忙期はクライアントの決算期直後で、特に4月〜5月頃が忙しくなる監査法人が多いです。
また不正や誤りが発覚したタイミングも、イレギュラーですが繁忙期となります。
一方で監査業務が落ち着く8月頃は閑散期で、比較的余裕があります。
監査法人の繁忙期は残業時間が増えるケースがほとんどです。
また作業量がかなり増えるため、単純な労働時間だけでなく、時間あたりの生産性を高める必要もあります。
しかし閑散期は長期休暇が取得できるぐらいの余裕があり、繁忙期とは大きく違います。
監査法人の繁忙期を乗り越えるには、オンとオフの切り替えが欠かせません。
少し手間に感じるかもしれませんが、徹底したタスク管理は業務の効率化が期待できます。
一人で無理をし過ぎず、チームで協力し合うことも大切です。
監査法人の繁忙期について、参考になれば幸いです。
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