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社債とは何?種類や株式との違い、メリット・デメリットを解説

更新日:2022.09.14

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社債を見ている人

「社債って何?株式とは違うの?」

「実は社債がどんなものか分かっていない!」

社債という言葉は聞いたことがあっても、実はどんなものか分からないという人は多いのではないでしょうか。

 

社債とは、簡単に説明すると「企業の借金」。

あるいは企業が借金するときの借用書のことを指します。

株式と似ていますが、実は違うものなのです。

 

この記事では社債の分類や、株式との違い、メリット・デメリットなど、社債について分かりやすく解説していきます。

社債とは

社債とは、企業が資金を調達するために発行する債権のことを指します。

もっと簡単な言い方をすれば、「企業が借金をしたときに発行する借用書」のようなものです。

社債は借金ですから、企業は返済する必要があり、利子も発生します。

 

通常であれば、企業は銀行から資金を借り入れます。

しかし、社債を発行することで、一般の投資家からも資金を借り入れることができるようになります。

 

投資家側から見ると、利子を受け取れる上に期日になれば元本は戻ってくるという、比較的リスクが少ないことが特徴です。

ただし、企業が倒産してしまうと、大きく額面割れしてしまう可能性もあります。

社債には複数の種類がある

社債は特徴によって複数の種類に分類されています。

主な社債の種類は次の通りです。

 

  • 普通社債
  • 転換社債
  • 劣後債
  • ワラント債
  • 電力債

 

それぞれがどんな特徴があるのか見ていきましょう。

普通社債

普通社債は、一般的な事業を行う企業が発行する債券です。

多くのケースで額面通りの金額で発行され、償還時には元本が返済されます。

また元本返済までは利子が支払われ、ほとんどの場合が固定金利です。

 

特に注釈もなく「社債」と言った場合は、普通社債を指すことが一般的となっています。

転換社債

転換社債とは、事前に取り決めた条件によって、いつでも株式に転換できる社債のことです。

CB(Convertible Bond)と呼ばれることもあります。

株式に転換した後は利子の受け取りはできなくなるものの、株式の配当金を受け取れるようになります。

 

株価が上がったときは株式に転換して売却益を得ることもできますし、満期まで社債のままにしておくことも可能です。

そのため、普通の株式よりもリスクが少なくなっています。

劣後債

劣後債とは他の社債よりも、元本や利子の支払いに関する優先順位が低い社債のことを言います。

企業が倒産してしまうと、残余財産は一般的な債券に優先して支払われます。

 

そのため、劣後債は普通社債よりも債務不履行となってしまうリスクが高いのが特徴です。

ただリスクは高いものの、利回りが高く設定されているため、投資家にとってもメリットがあります。

ワラント債

ワラント債とは、新株を購入できる権利(ワラント)が付属している社債です。

転換社債と同じような性質を持ちますが、ワラント債の場合はあくまでも株式を購入できる権利がついているだけなので、株式取得の際に一定の金額を支払う必要があります。

 

ただし、権利を行使して株式を購入しても社債が全て消滅することはありません。

電力債

電力債とは電力会社が発行する社債で、一般担保付き(他の債権者よりも優先して弁済される)であることが特徴です。

電力会社の資産は全てが担保の対象であるため、投資リスクの低い社債と言えるでしょう。

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社債と株式は何が違う?

社債と株式は、投資家が企業に投資して利益を得るという流れは似ていますよね。

ただ、社債と株式には明確な違いがあります。

 

  • 社債は企業の借金
  • 株式は企業への投資

 

企業側の立場で見ると、借金は返す必要がありますが、株式投資で集めたお金は基本的に返す必要がありません。

この返済義務の有無が、社債と株式の最も大きな違いです。

 

また、社債と株式では投資期間も異なります。

社債には償還期限という「いつまでに借金を返す」という期限が決まっているのです。

償還期限まで利息を受け取ることができ、償還期限を迎えると元本が返済されます。

 

一方で株式の投資期間は基本的に無期限です。

株式を取得してから売却するまで配当金を受け取れます。

売却せずにずっと保有しておくことも可能です。

社債のメリット

社債にはいくつかのメリットがあります。

社債の主なメリットは以下のようなものです。

 

  • 株式投資よりもリスクが低い
  • 満期時に元本が戻ってくる
  • 預金や国債よりもリターンが大きい

 

簡単にまとめると、社債は大きなリスクを取りたくないときに有用な投資先となっています。

株式よりもリターンは少なくなるものの、リスクは低く、満期時には元本も戻ってきます。

 

また、預金や国債という非常にリスクが低い運用よりはリターンが大きいことも社債のメリットです。

株式投資よりもリスクが低い

社債は株式投資よりもリスクが低くなっています。

 

株式は常に価格変動によるリスクと隣り合わせです。

価格が大きく上昇する期待もできますが、逆に大きく下落する恐れもあります。

 

社債の場合は政策金利や市場金利の上昇によって価格が下がることはありますが、株式価格の変動よりも緩やかです。

また、満期になれば額面の金額が償還されるため、リスクは限定的となります。

満期時に元本が戻ってくる

社債は企業側の借金なので、満期には元本が返済されます。

元本が返済されるか否かは、社債と株式の大きな違いです。

 

株式投資よりもリスクを抑えたい投資家にとって、元本が戻ってくるのはメリットです。

 

企業側からみると返済義務はあるものの、リスクを取りたくない投資家からも資金調達しやすいというメリットがあります。

預金や国債よりもリターンが大きい

社債は預金や国債よりもリターンが大きいこともメリットです。

 

預金や国債はリスクが非常に小さい投資と言えます。

しかし、リターンも小さいというデメリットも存在します。

 

社債は預金や国債のようなリスクをできる限り抑えた投資よりも、大きなリターンを狙うことができます。

社債のデメリット

社債には多くのメリットがある一方、もちろんデメリットもあります。

投資金額が大きくなることや、企業の安全性をしっかりと確認しておく必要があることが、主な社債のデメリットとして挙げられます。

投資金額が大きくなる

社債は最低購入金額が高くなっているため、投資金額がある程度大きくなってしまいがちです。

社債を購入するには、最低でも100万円の資金が必要となるのが一般的です。

企業の安全性をしっかりと確認しておく必要がある

社債は企業の借金ですから、企業の安全性はしっかりと確認しなければなりません。

 

一口に社債といっても、企業によってリスクは大きく異なります。

経営状態が良くない企業の社債を購入してしまうと、最悪の場合、債務不履行になることも考えられます。

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まとめ

社債について解説しました。

社債は企業の借金、または企業が借金したときの借用書のことです。

社債は特徴によって種類別に、普通社債、転換社債、劣後債、ワラント債、電力債などに分けられます。

株式と社債は似ていますが、返済義務の有無や投資期間には大きな違いがあります。

 

また、株式よりも低リスク、満期時には元本が償還される、預金や国債よりも高いリターンが期待できることがメリットです。

その一方で、投資金額が多くなってしまうことや、企業の安全性を確かめなければならないというデメリットもあります。

 

社債には株式とは違う特徴やメリットがあるので、必要に応じて使い分けるのがいいでしょう。

Profile レックスアドバイザーズ

公認会計士・税理士等の有資格者をはじめとする会計人材専門特化した人材紹介会社。
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