「経理はやめとけ」は本当？その理由や働く上でのポイントを徹底解説

「経理はやめとけ」「経理への転職はおすすめしない」とネガティブな意見は少なくありません。

経理職は本当に避けるべきなのでしょうか。

「経理への転職はやめておいたほうがいい」と言われる理由や経理として働く上でのポイントを紹介します。

はじめに、なぜ「経理はやめとけ」と言われるのか、理由を5つ紹介します。

経理は評価されにくい仕事のひとつです。

経理は業界・業種問わず会社に必須の役割です。

しかし経理に限らず、バックオフィス・管理部門といわれる業務は、売上に直接影響は与えません。

数字としての実績が表れにくいため、会社に欠かせない役割でありながらも会社から評価されにくい仕事といえます。

経理は評価されにくいため、正当な評価を受けていないと不満も起こりやすいです。

また、会社に貢献している実感を得にくいともいえるでしょう。

以上の理由から「経理はやめとけ」と言われることがあります。

経理は繁忙期と閑散期の差が大きな仕事です。

月末月初や決算・年末調整の時期などは業務量がかなり増え、残業時間が長くなるケースも多く見られます。

繁忙期は疲労やストレスが溜まる恐れが大きいため、負担を懸念して「経理はやめとけ」という意見があるのです。

ただし、経理が多忙になる時期はある程度明確であるため、繁忙期を見据えて事前に予定の調整や対策がしやすいともいえます。

AIの発展による代替の懸念から「経理はやめとけ」と考える人も少なくありません。

経理の仕事には、データ入力・集計・書類作成など単純作業が多く存在します。

単純作業はAIが得意とする分野です。

実際、すでにAIによって自動化が進められている経理業務もあります。

AIの発展によって仕事が奪われる懸念から「経理はやめとけ」という意見が生まれています。

すでに少し触れたように、経理の仕事はデータ入力・集計・書類作成といった単純作業が多いです。

単調な仕事が続くことで飽きを感じやすく、やりがいを得にくい面があります。

成長を感じにくい・モチベーションを保ちにくいなどの理由から、「経理はやめとけ」の考えを持つ人も多いでしょう。

経理は会社のお金を管理・記録する仕事ですので、1円単位の小さなズレやちょっとした入力ミス・漏れが大きなトラブルにつながる可能性もあります。

ミスが許されず重い責任を負う立場であるため、人によっては大きすぎるプレッシャーになるでしょう。

そのような理由から「経理はやめとけ」と言う人もいます。

先ほど紹介したように、経理には複数の懸念事項が存在するため「経理はやめとけ」という考えを持つ人がいるのも当然でしょう。

しかし、経理職を避けるべきとは限りません。

「経理はやめとけ」の意見を鵜呑みにするのは危険です。

「経理はやめとけ」が正しいとはいえない理由を4つ紹介します。

経理は業界・業種問わず必要な仕事です。

確かに経理の仕事は売上に直接貢献はしないため、評価されにくい・会社に貢献している実感を得にくい点は存在します。

しかし、会社のお金を適切に管理・記録する仕事は、誰かがやらなければならない大切なものです。

日ごろ中々実感する機会はないかもしれませんが、経理の必要性・重要性が高いのは紛れもない事実といえます。

また、経理として働いた知識や経験は、転職においても有利に働く可能性が高いです。

会社によって進め方やルールに多少の違いはありますが、経理に求められる知識・スキルにはある程度の共通点があります。

そのため経理職の経験は転職市場で評価されやすいだけでなく、転職後の職場で直接活かせる場面も多いです。

経理の仕事を通じて、以下のように様々なスキルが身につくと期待できます。

• 会計・経理に関する専門的な知識
• 事務処理能力
• PCスキル

これらのスキルは経理に限らず、バックオフィスを中心に幅広い場面で活かせます。

幅広く活かせるようなスキルが身につく点は、経理として働く大きなメリットといえるでしょう。

AIの発展による代替の懸念から「経理はやめとけ」と考える人もいると紹介しました。

確かに、経理業務のうち単純作業は将来的にAIが行う可能性が高いでしょう。

すでにAIによる自動化が進んでいる業務もあります。

しかし、AI化が可能であるのは単純作業のみです。

業務分析や経営課題の把握・改善、イレギュラー対応などはAIにできない仕事といえます。

正確性を保ち必要に応じて修正するため、AIによる自動入力データをチェックする人も必要です。

今後AIがさらに発展しても、経理の仕事が完全になくなる可能性は非常に低いといえます。

経理の仕事がなくなるのではなく、仕事の進め方・メインとなる仕事が変わるイメージです。

このように経理は今後も求められる可能性が高く、将来性も十分期待できます。

経理には、やめとけと言われる理由だけでなく、働く上での大きなメリットも存在すると紹介しました。

「経理はやめとけ」の意見を鵜呑みにせず、必要以上に経理を避けないようにしましょう。

そして何より、仕事や転職先を選ぶ上で最も大切なのは「自分に合う仕事であるか」です。

これは経理に限った話ではありません。

たとえ売上に直結し評価されやすい仕事であっても、自分に合わなければ苦痛が大きいといえます。

また、将来性が期待される仕事でも、自分に合わなければすぐに退職してしまう恐れがあります。

確かに第三者の意見を聞くことにメリットもありますが、あくまで参考程度にとどめましょう。

自分の価値観や適性に合う仕事を選ぶのがおすすめです。

「経理って本当に大丈夫？」「経理として働きたいけど不安もある」とお悩みの人も多いかもしれません。

そこで最後に「経理はやめとけ」を気にせず働くためのポイントを3つ紹介します。

仕事における満足度の高さに大きく影響する要素のひとつが、適性や向き不向きに合うかです。

どれほど好条件の仕事であっても、自分に合わない場合は苦痛が大きいでしょう。

逆に自分に合う仕事であれば、日々の満足度が高く、モチベーションの維持もしやすくなります。

やりがいだけで仕事をするのは避けるべきですが、合う・合わないが感情面やモチベーションに大きく影響するのは事実です。

自分は本当に経理として働きたいのか、経理の仕事が合っているのかを考える必要があります。

経理として楽しく、そして充実した働き方を続けるためには、キャリアアップに向けた努力の継続も大切です。

経理の懸念のひとつとして「単調な作業が多く飽きを感じやすい」を挙げました。

確かに単調な作業が多いものの、一方で思考力が求められる複雑な業務も存在します。

そして、難易度が高い業務には高いスキルや専門知識が必要です。

すなわち単調な作業ばかりという状況を避けるためには、スキルや知識を身につけて高度な業務にも対応できるようになる必要があります。

勉強や資格取得、仕事のやり方のアップデートといった努力が、満足度の高い働き方につながります。

働きやすい職場に転職するのもひとつの手段です。

経理に限らず、仕事のしやすさは職場環境からも大きな影響を受けます。
たとえ経理の適性が高くても、職場環境が整備されていなければ満足のいく働き方はできません。

せっかく自分に向いている仕事でも、職場環境が原因で仕事が苦痛になってしまう恐れがあります。

これまで紹介したように、経理は業界・業種問わず必要な職種です。

そして経理の仕事を通じて身につくスキルは様々な場所で活かせます。

満足度の高い働き方をするため、転職を検討するのも良いでしょう。

「経理はやめとけ」と言われる理由は確かに存在しますが、実態とは異なる・悪いイメージが膨らみすぎているものが珍しくありません。

その上、経理には大きなメリットや十分な将来性もあります。

そのため経理職を避けるべきとは限りません。

「経理はやめとけ」の意見を鵜呑みにするのは危険です。

経理に限らず、仕事や転職先を選ぶ上で最も大切なのは「自分に合う仕事であるか」です。

人の意見を鵜吞みにせず、あくまで参考程度にとどめ、自分の意見を持つ必要があります。

本記事が、経理職に対する理解を深める助けになれば幸いです。